Horseshoe Roundup

NFLチームのインディアナポリス コルツを応援するブログです。

20年振り返りと来期の展望(OL)

Anthony Castonzo 751/1092スナップ (68.8%)
Quenton Nelson 1084/1092スナップ(99.4%)
Ryan Kelly 1008/1092スナップ(92.3%)
Mark Glowinski 1092/1092スナップ(100%)
Braden Smith 939/1092スナップ(86%)
 
OT控え
Chaz Green(UFA) 210/1092スナップ(19.2%)
Le'Raven Clark(UFA) 148/1092スナップ(13.6%)
Jared Veldheer 67/1092スナップ(6.1%)
 
IOL控え
Danny Pinter 104/1092スナップ(9.5%)
Will Holden 52/1092スナップ(4.8%)
Jake Eldrenkamp 出場無し
Joey Hunt(UFA) 10/1092スナップ
 
ドラフト上位指名者で固めた自慢のユニット。
そんなユニットの中心ともいえるLT Castonzoが20年シーズンをもって引退。
昨シーズンオフにも引退を匂わせており、 2年延長をしたとはいえ毎年意思を確認することになるかなあとは思っていた。シーズン中に負傷したことで心が折れたか。

11年に加入しそのシーズン全休した兄者とはプレーすることこそなかったが、Luck、 Riversと10年にわたり左タックルを務めてくれたことに改めて感謝。
 
他、スターティングメンバ―も盤石。

サック数も前年から半減しており健康体であればリーグ随一の強度を見せた。

Qはオールプロ1stチーム、Kellyは2ndチームに選出。Smithも被サックゼロとチーム内では替えの利かない選手に成長した。

問題はその控えメンバー。
当然ではあるが先発陣との力量差は大きい。
Castonzoが負傷した後、 LTに入ったClarkはまだ健闘していたところ彼も負傷で離脱。
その後に入ったGreenはペナルティが多くさすがに3番手に過度な期待はできないと思い知らされた。
逆に期待以上だったのが引退していたところを呼び寄せたVeldheer。来年もいてほしいくらいである。

Pinter、Holdenは激しくやられた印象はないので及第点ではあったはず。

補強で先発陣との差を埋めることはできないので、OLCおよび新たにアシスタントに加わったレジェンドKevin Mawaeの手腕に期待。

 

来季の展望

ここではこのユニットの今後のサラリーキャップについて整理しておきたい。
 
現在コルツにおけるOLのサラリー計は約38M。
この中で10Mを超えているのはKellyだけである。

なぜならQ、Smithとの契約更新はこれからだから。
5年目オプションを行使するはずのQに先立ち、 Smithとは来シーズン中に延長となるだろう。
そしてQとはG最高レベルの契約が待っていると思われる。ここから15〜20Mを追加投資することになる想定。
その先はまたKellyとの更新・・・と続くわけで、 この構成を維持することの難しさが分かる。

まあ、この方針に異論は全くありませんが。

ちなみに現在似たような体制になっているDALOLのサラリー計は約54M。

この高サラリーユニットをどう維持していくか見ものである。

というわけで、FAで大盤振る舞いするわけにもいかず、ドラフトでの補強が本線。5年目オプションが使える1巡で指名することになるはず。

幸いにして今ドラフトのOTは層が厚い。

個人的にはNDのLiam Eichenbergがいいかなと思っているところだが、良さそうな選手がまだ多くいるようなので、よく見ていきたい。

 
契約関連ではGreen、Clarkの控えT2名とHuntがUFA

安定したパフォーマンスを見せたClarkとは契約更新してもらいたい。

あとはドラフト下位順位とドラフト外でデプス補強できればよし。

20年振り返りと来期の展望(TE)

20年結果

Mo Alie-Cox(ERFA) 31回 394yds 2TD
Jack Doyle 23回 251yds 3TD
Trey Burton(UFA) 28回 250yds 3TD
Noah Togiai 記録なし
 
Riversと言えばBig Body Targetということで猛威を振るってくれるはずが肩透かしに 終わってしまった。
しかしそれはこちらの勝手な期待で、 もとからパスプレイにおけるTEの優先順位は低いのかもしれない 。
特に今シーズンはラン中心となったこともあり、まずはランブロックができることが必要と考えたかスタッツは軒並み低調。

WR寄りの選手がいればまた違った使い方もあるのだろうが、 いまのデプスではこれが最大限か。
Alie-Coxは100ydsゲームを記録し期待感だけは抱かせた。工夫次第でまだまだ活躍できそうなので来期に期待しておく。
ランではロングゲインに絡んでいる印象がありブロッカーとして信頼できる。そこは引き続きお願いします。
 前年から記録を落としたのはDoyle。ターゲット回数が半減しており仕方なしの部分もある。
ターゲットになったときの捕球率は大きく向上しているので劣化したわけではなさそう。
シーズン中に2年延長で契約更新したがその価値を発揮できるか。
Reichコネクションで連れてきたBurtonはフィリーフィリーの印象でなんとなくいままで活躍してたっぽい雰囲気があったが、 PHI時代のスタッツもこんな感じ。
実力通りの結果に落ち着いた。
UFAということでこのままリリースと思われる。
BUF戦の2Q終盤にギャンブル失敗したあの場面、 インディースペシャルでも用意していれば退団の餞にもなっただろう。
 
来季の展望
PHIは2TEの使用がリーグで2番目に多く、Wentzのターゲットとしてうまく活用していた模様。
Goedertのような選手を与えてあげたいが、キャップ・ ドラフトにそれほどの余裕もない。
派手な動きはせず、ERFAとなるAlie-Coxを押さえておきつつ現ロスター下にいるDoyle、Togiaiの3名体制が基本路線。

Togiaiはなかなか良いブロッカーとの評価。
まずは来年も引き続き走路の確保に勤しんでもらいたい。
安く契約できるならWR寄りの選手がいると使い道がありそうか。

Jordan Reedはどうだろう。もう500ydsレシーブは期待できないのかな。

 

ドラフトではBrevin Jordan(MIA) が面白そうな存在かと見ていたが下位には落ちてこないだろうな。
怪我の多さが嫌われて3日目までスリップしてくれば拾ってみる価値はあり。

20年振り返りと来期の展望(WR)

20年結果

T.Y. Hilton(UFA) 56回 762yds 5TD
Zach Pascal(RFA) 44回 629yds 5TD
Michael Pittman Jr 40回 503yds 1TD
De'Michael Harris 10回 79yds
Parris Campbell 6回 71yds
Ashton Dulin(ERFA) 3回 53yds
Dezmon Patmon 記録なし
※ラッシング記録は割愛

 

なんともインパクト不足に終わったこのユニット。
QBがRiversに変わったことでさすがに記録は改善したが、期待した結果はこんなものではなかった。
とにかく奥への脅威がない。
YACも含まれるためあくまで参考ではあるが40yds以上のパス記録はリーグ中位の16位で、最長ヤードは下から6番目の55yds。
極力リスクを抑えたプレーコールだったことが伺える。
※ただ最下位はTBの50ydsであり、長い距離が決まる=強力パスオフェンスとは言えない。(TBのレシーブ計はリーグ4位)

TY、Pascalはともに契約最終年の中、微妙なスタッツでフィニッシュ。
特にTYは終盤にスタッツをまとめてきた印象だが物足りなさは残る。
所々で勝負強いレシーブを見せてはくれたが、1シーズン通して発揮することは難しくなってきている印象。
レシーバーとしては同タイプのPascalと比べたときに経験やリーダーシップ以外のアドバンテージがなくなってきているか。

ドラフト2巡指名で加入したMPJは名RBであった父譲りの才能を見せた1年目となった。
キャッチ後の動きがとにかく良い。アクロスからRACでヤードを稼ぎ1TDを記録。
スロット・TEが奥に引っ張って空けたスペースをうまく使っていたが、そのため奥行きのないRZに入ってからは存在が消える。
あのフィジカルとアジリティはコンバインで目立つためだけだったのか、真価は来年に持ち越し。
同じくランで印象を残したのはHarris。ジェットスイープから良いゲインを披露した。
がそれ以上に目についたのは背番号。おい、しれっと12番を着用しているな。
Campbellは入団後、まともに稼働しておらずインジュリープローンの匂いが漂ってきた。
WR、CBはドラフトで当たりを引くのが本当に難しい。
ちょろっと出場したDulinはちょろっとレシーブしてERFA。おそらくはこのまま放流となる。

来季の展望
Wentzの武器になる選手が欲しい。
ドラフト1巡でWR指名のモックも見かけるが、優先はOT、EDGEに劣る。
ということでFAでの補強がメインになると思われる。
まずはTY、Pascalとの再契約。予想は両方残し。
コルツはただでさえ若い選手が多く、特にスキルポジションはその傾向が強い。
前述の通りオフェンスのまとめ役としての役割もあり、再契約になると予想する。
Pascalは竹テンダーくらいで残せるだろうか。これが指名権に化ければ儲けものであるが。

今オフのFA市場はWRが豊富と言われており、タグの使い方も含めて注目が集まる。
A-Rob(CHI)やGodwin(TB)、Golladay(DET)あたりは市場に出れば争奪戦が予想される。
コルツとしても来てくれるならうれしいが、15M以上の高額サラリーが予想される選手は今後のチーム運営を難しくする可能性もありなかなか手を出し辛い。
希望としては、チームにいないスピードスタータイプが10M以下で獲得できそうなら狙いに行ってほしい。
その筆頭はBreshad Perriman(NYJ)。
4チームを渡り歩いているがまだ若く、なんといってもスピードが魅力的。PHIはこういった選手を揃えていたようだしWentzとの相性も良いのだろう。
20年に派手なスタッツを残したわけでもないのでお安くなりそうだし、個人的にはイチオシの補強なのだがどうでしょうか。

18年以降、毎年QBが変わっておりWRとしても難しい環境ではあると思うが、Wentzとは早く連携を深めてフィールドで結果を出していただきたい。

20年振り返りと来期の展望(RB)

20年振り返り
Jonathan Taylor(R) 232回 1169yds(avg5.0yds) 11TD 36rec 299yds 1TD
Nyheim Hines 89回 380yds(avg4.3yds)  3TD 63rec 482yds 4TD
Jordan Wilkins 84回 308yds (avg3.7yds) 1TD 12rec 105yds
Marlon Mack 4回 26yds 3rec 30yds
Darius AndersonPaul Perkins 記録なし

開幕時のエースMack1週目でシーズンアウト。
その後出場機会を増やしたJTがルーキとしては久しぶりに1000ヤードを突破しただけでなく、ラッシングヤードで堂々のリーグ3位。
彼を獲得できたことは本当に僥倖であった。
ただし3rdダウンや4thダウンのここぞ、というシチュエーションでは物足りなさもあり。
リーグ上位のランナーと比べるとランでの1stダウン獲得率では劣るため勝負強さの向上に期待したいところ。

Hinesはランパスで活躍。
RBながらチーム4位のレシーブを記録しオフェンスの武器としての存在を確かなものにした。
ちなみにTEのレシーブヤードは全員Hines以下。一体何をしておられたのかはTE編で。昨年から記録を落としたのがWilkins
キャリー数は増えたが獲得ヤードが伸びずアベレージが悪化してしまった。
JTの控えとしての起用がメインだったが彼ほどの効率は発揮できず。
ほか2名はロスター下にはあったものの出場は無し。

 

来季の展望

基本的には現戦力の維持が基本路線だと思われるため、オフのトピックはMackとの再契約。
来シーズンもJTRTDB(Run The Damn Ball)の象徴でありオフェンスの中心になることは疑いようもない。
しかしながらシーズン途中干されかけたように、パフォーマンスに波があること、また大学時代から酷使されていることは懸念点。
JTとキャリーを分け合う選手を抱えておくことはいまのオフェンスを長期に渡って継続する意味でも必要なように思う。
Mackはアキレス腱負傷からの復帰というハンデを背負っているが、JTとは違ったランニングスタイルを持っておりチェンジオブペースには効く。個人的には残してほしい。
2番手RBの相場は年2-3Mの模様。24M程度でどうか。

HinesWilkinsはともに21年が契約最終年。
オフェンスの幅を広げる役割を担うHinesとは早めに延長を決めたいところ。
似た使われ方のTENJamesWhite312Mで契約しており、このあたりが指標になる。
Wilkinsは厳しい立場。このままいくとシーズン後にリリースとなりそう。
生き残りを懸けてアピールできるか。

追加の補強はMackとの再契約次第。
再契約がなければドラフト3日目での指名もしくはUDFAで探しにいくことになるかもしれない。

20年振り返りと来期の展望(QB)

20年振り返り
Philip Rivers 16/16試合出場 369/543 68.0% 4169yds 24TD 11INT RATE97.0
Jacoby Brissett 11/16試合出場 2/8 25% 17yds RATE39.6
LAC時代は無茶投げINTが多かった印象のRiversだがINT数は19年20個から11個へほぼ半減。
成功率はリーグ9位と安定していたと言えるレベル。
WCではヘイルメイリーエンドゾーンに届かないなど最後は衰えも見せたが、総じて彼にできる仕事はこなしてもらったという感想。
改めてありがとうございました&長年お疲れ様でした。
ただし、物足りなさが残るのも事実。
例えばTDの少なさ。
ほぼ同じ試投数であるHOUのWatsonが10個多くTDを記録していることを考えると、ランのウエイトが大きかったとはいえパスアタックが脅威だったとは言い難い。
また、WRの問題もあるかもしれないが際どいところに投げてPIをもらうようなシーンもあまり記憶になく、パスで試合を決めた印象が薄い。
ランを止められると途端に手詰まりになってしまうのが20年のコルツであった。

2番手のBrissettはRiversが健康体でシーズンを過ごしたため主にショートヤード要員として登場しスニークで3TDを記録。
彼がチームメイトから祝福される姿は熱かった。
WPMOYに選出されているしロッカールームでは愛されているのだろう。
ブリちゃんとの再契約時はチラホラ批判も見かけたが保険とはそういうものである

来季の展望
既報の通りPHIからCarson Wentzを獲得。
対価は今年のドラフト2巡+来年の条件付き2巡。
来年の2巡はWentzが「75%以上のオフンススナップ出場」もしくは「70%以上のオフェンススナップ出場+プレーオフ進出」で1巡になる、というもの。
この前には、LARとDET間でGoffのサラリー負担のために1巡を付けたトレードが発生しており、当然Wentzにもおまけが付いてくるものかと思っていたがそこはコルツが折れた格好か。
ただし、単純な比較にはならないが16年ドラフトでWentzを獲得するためにPHIが当時1-2を持っていたCLEに差し出したのが
当年の1巡、3巡、4巡、翌年1巡、翌々年2巡
だったことを考えると悪くない。
そして条件付き2巡。
開幕から出場し続けた場合、12試合目あたりが分岐点となる。
1巡の条件を満たすときはWentzが使える目処が立っている状態であり、勝ち越しやプレーオフが見えているはず。
逆に万が一の怪我や再生しなかった場合は1巡を残せるリスクヘッジが効いている。素晴らしい。
PHIとしてもサラリーを肩代わりさせただけでなく、取引先が満足すれば見返りが大きくなるということで双方が得をした、と感じれるよく練られた取引内容だと思う。
当然Wentzは1-32を渡す覚悟だろうから精一杯精進されたし。

さて、このWentz。
昨季の出来はキャリア最低とのこと。
原因については色々と言われているが、しっかりプレーを見ていないので何とも言えません。
強力なOLとランゲームがあれば活躍できる、などと言われているがそれは大抵のQBに当てはまることでしょう。
焦点はReichが彼を復活させられるのか、の一点のみ。
その自信があっての獲得と信じている。
コルツオフェンスとしても、積極的に使うことはないだろうが走れるという点は特にRZでのプレーの幅を増やしてくれるはず。Riversにはこの選択肢がゼロだった。

過去のハイライトでは素晴らしい才能を見せつけている。
まだ若く、トップフォームを取り戻せばコルツとしてはフランチャイズQBを格安で手に入れたことになる。
来たからには全力で応援しますので、よろしくお願いします。
ちなみにカレッジ、プロで着けてきた11番は空かない模様。
心機一転、新しい番号で再出発も悪くない。2、10、12を予想しておきます。


そしてQBデプス。
恐らくブリちゃんとの再契約はないと予想。
FAでの追加の補強もないでしょう。
残るはEason。
彼がどのくらいやれるのか分からないが、Wentzが使い物にならなければW12を目処に査定に入り、使えれば立場が逆転するし最悪の場合は来年のドラフトで1巡指名濃厚。
その場合、指名位置は今年より上になっているはずなのでトレードアップの動きも取りやすい。
果たしてどうなるか。