Horseshoe Roundup

NFLチームのインディアナポリス コルツを応援するブログです。

WEEK9 NYJ戦、WEEK10 JAX戦結果

1週跨いでしまったのでまとめて。

WEEK9   NYJ 30 – 45 IND W

WEEK10 JAX 17 – 23 IND W

■Gameball:Jonathan Taylor
NYJ戦 19回172yds(9.1yds) 2TD
JAX戦 21回116yds(5.5yds) 1TD
文句なし。WEEK10のGround Player of the Weekにも選出。
2戦連続で100ydsを突破し、キャリア計8試合の100ヤード越えはコルツ史上5位とのこと。
なおこの8試合は全てコルツが勝利しているとのことで、今後もJTのランがチームのベースとなるだろう。
特筆すべきはその爆発力で、20ヤード以上のラッシング回数(9回)と40ヤード以上のラッシング回数(2回)はともにリーグNo1。
とにかく一発で止まるシーンが少なく、タックルをブレークして前へ進んでいく姿は見ていて本当に頼もしい限り。
毎試合20回は持たせてほしいが、過剰に酷使とならないようHinesはもとよりMackとJacksonの使い方も明確にしてほしいところ。
どうも意図が見えてこない点は気にはなる。

とにかくできるだけ長いキャリアが送れるような起用方法を望む。

これだけ走れば相手の警戒も当然高まるはずでパスプレーにも良い影響をもたらしているはず。
PFFによるとコルツのプレイアクション回数はリーグで3番目に多いとのこと。
Wentzのスタッツをも左右する存在になりそうである。

■Carson Wentz
NYJ戦 22/30(73%) 272yds(9.1yds) 3TD Rate134.3
JAX戦 22/34(65%) 180yds(5.3yds) Rate78.1
Week8 TEN戦ではディープ狙いが裏目に出たことを受けてか、狙いどころが明らかに変わってきた。
以下はNGSのパスチャート。

Week8 TEN戦

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Week9 NJY戦

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WEEK10 JAX戦

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展開に由る影響も多分にはあるだろうが、とはいえ20yds超のパスがかなり減った印象。
Wentz的には奥にガンガン投げたいのだろうが個人的にはこれで良し。
無駄打ちせず決めるべきときに決めてくれれば十分。
この調子を維持してもらいたいところ。
しかし無謀なトス・左手投げはどうにかならないものか。

■パスラッシュは改善の兆し?
引き続き物足りなさを感じるパスラッシュではあるが、DEによるサックが増えてきたことは明るい材料。
JAX戦ではPayeとDayoのドラフト1-2巡コンビがそれぞれキャリア初サックを記録。
特にPayeはこれまであとコンマ何秒でサック、というシーンが度々あったため喜びもひとしお。
この試合でのプレッシャー機会7回はBucknerの8回に次ぐチーム2位の成績とのことで3回のQBヒットも記録。
徐々に存在感を強めてきている。
またDayoのファンブルフォースは勝利を決定付ける非常に重要なプレーを見せており、ルーキーの活躍は今後も楽しみ。
BUF、TBと強力なOLを擁するチームとの対戦で実力を発揮してもらいたいところ。

■エリートスペシャルチーム
JAX戦でのチーム初TDはZaire FranklinによるパントブロックをE.J. Speedがエンドゾーンに持ち込んだもの。
2018年にBubba VentroneがSTCに就任して以来、ポストシーズンを含めて
・パントリターンTD2回
・パントブロックパントによるTD3回
・セーフティ1回
と、6回の相手パントプレー機会で得点を記録している。これはリーグ最多。
コルツのスペシャルチームにはガナーとしてプロボウルにも選出されたOdumを始め良い選手が多い。
攻守でのプレー機会は少なくともやるべき仕事をしっかりこなせる選手がいるチームは強い。
Ventroneもおそらく有能なコーチなのだと思うので、チームの強みのユニットとして継続していってほしい。
なおE.J. SpeedはWeek10のAFCスペシャルチーム部門でPOWに選出。おめ。

■NEXT
昨シーズンプレーオフのリベンジマッチ。
パスDはリーグ1位、ランDはリーグ3位と相当に固い。
JTのランがどれほど通用するか見もの。
Josh AllenはMVPとも言えるようなシーズンを送っているが、直近では格下と思われるTEN、JAXに取りこぼしている。
しかしいずれも激しい守備でエラーを生み出したような試合展開なのでコルツに同じことができるのかはやや疑問。
やっぱりこの試合も撃ち合いか。

WEEK8 TEN戦結果

TEN 34 – 31 IND
最高の立ち上がりからの最低な結末。

投げれば何かが起こるとは確かに言ったが、そういうことじゃない。

 

■アンバランスなオフェンス

ラン 20回83yds(Av 4.2yds)

パス 27/51回224yds(Av 4.3yds)

4Q終盤にキャッチアップオフェンスがあったにしろ、それにしてもランが少なすぎだろう。

これまでの7試合でのパス比率は54%でランパスがほぼバランスされた状態だったが、この試合に関しては70%越えと投げまくっている。

ちなみにTENとのラウンド1もパス比率67%となっているのでスカウティングした上でのプランなのだろう。

しかし前回はそれで敗れているわけであり、プランは見直すべきだと思うのだがどうなのでしょう。

なお、もともとランのコールをWentzがパスに変えたプレーがいくつかあったことをReichが明かしている。

守備体形を読んでの行為なのか、はたまた自らの腕で局面を打開しヒーローになるためだったのか・・・

 

■今シーズン最悪のWentz、最高のOL

上記したが改めて。

Carson Wentz 27/51回224yds(Av 4.3yds) 3TD 2INT PasserRating68.3

最初の2ポゼッションで2TD演出はお見事。だがそこまで。

全体的に精度を欠きWRの頭上を通過するボールが目についたほか、投げるまでの判断が遅いの点がかなり気になる。

実際、この試合でのTT(Time to Throw)はWeek8のQB全体で3番目に遅い2.98秒。

もともと投げるのが早い選手ではないが、HOU戦・SF戦でディープを通してきたことでロングパスで攻めることに味を占めたか。

奥を狙うこと自体に異議はないのだが、コルツのパスアタック自体がフィールドの手前と奥でチョイスするハイ&ローコンセプトであるため、奥がカバーされているなら無理せず手前で空いているターゲットに投げてほしい。

実際、OTでByardにINTされたプレーではJTのチェックダウンがガラ空き。

1st&10であったし、全く無理をする必要がないシチュエーションであった。

 

Wentz自身の判断力は改善を期待するとして、こうなった一因と考えられなくもないのが今シーズン初めてベストメンバーが揃ったOL陣。

パスプロはかなり改善された。

50回を超えるパス試投で1サックはこれまでの出来を考えれば十分及第点だろう。

あのサックはDEのクロスが上手かった。

いまだFisherに不安定さが残りはするがRGにReedを置いた新生OLユニットの連携は実に楽しみ。

この先も手強いDLとの対戦は続くのでリーグトップクラスの5人に成長していってもらいたい。

 

1つWentzに言い忘れ。

プレッシャーがかかったときのトス・左手投げは次やったら罰金30Mな。

 

■ペナルティの功罪

両チーム合わせて20個(内、コルツは9個)のペナルティが発生。

コルツ側からするとホールディングでJTが30ヤード弱のゲインを無駄にされたこと、TurayのラフィングザパサーとオフサイドでTENオフェンスの継続を許したことが痛かった。

Turayは昨シーズンのPOでも大事な場面でオフサイドかましており、集中力が足らない印象を持っている。

実現はしなかったがトレードの噂もあり、Dayoの復帰と相まって今後の扱いは微妙になっていくだろう。

2巡を使っているのですがね。

一方、TENが犯した11個のうちDPIとパスに絡んだホールディングが4個。計100ydsの罰退。

これを狙ってのロングパスでもあるがやりすぎは禁物。

まあ、お互い様ではあるが反則が連発するのはチームの規律・統制がなされていない結果であり、ゲームをつまらなくする原因にもなるので両HCには締め直していただきたく。

 

■ディフェンス

Henryは止まった。

AJは止められなかった。

 

■マストウィンゲームは続く

敗戦により地区優勝の目は限りなくゼロに近くなった。

ワイルドカードでのプレーオフ出場を目指すことになるだろう。

現時点での暫定出場チーム

Tennessee Titans (6-2)
Las Vegas Raiders (5-2)
Baltimore Ravens (5-2)
Buffalo Bills (5-2)

ーーーーWild Cardーーーー
Cincinnati Bengals(5-3)
Pittsburgh Steelers(4-3)

Los Angeles Chargers(4-3)

ーーーーWCの壁ーーーー

New England Patriots、Cleveland Browns、Denver Broncos (4-4)
Kansas City Chiefs (3-4)
Indianapolis Colts (3-5)

厳しい状況に変わりはない。

とにかく勝ちを重ねるのみ。

 

■NEXT

突如現れたMike Whiteに全米が注目する一戦。

ワンゲームワンダーで終わらせるのか、乗せてしまうのか。

Zach Wilsonの胸中やいかに。

WEEK7 SF戦結果

結果 IND 30 - 18 SF
コルツ最初のプレーでのファンブルロストに始まり両チーム合わせ て6回のターンオーバーが発生。
内4回をものにしたコルツが2Q以降は逆転を許さず勝利。
豪雨によりジミーGのパスアタックを軽減できた幸運もあり。


■Gameball
Frank Reich
ここ数試合、コールが冴え渡っている。
顕著なのが積極的にパスを使っていることで、特にロングパスの頻度・成功が増えたのは良い傾向。
BAL戦で3rd&8からランをゴールしダウン更新にならなかったことを教訓にしているようで、この姿勢がMPJのキャリアベストを引き出したと考えられる。
また、この試合ではSFディフェンスのパスインターフェアが5回取られており投げれば何か起こる状態であった。
レフェリーとの相性もあるのだろうがこれも強気の姿勢の副産物であり、ボールを進めるひとつの手段として今後も狙っていきたい。


ランが攻撃のベースであることは変わらないが、固執するあまりにG前で3回連続でランをコールしたWeek1からは的を絞らせないオフェンスに進化しているはず。
あとは時間の使い方をもう少し頑張っていただければ。


■オフェンスの爆発は続く
Reichのコールが良い=結果としてWentzの遂行力が優れている、とは言えるが不用意な失投によるInt未遂があったのでGameballはお預け。
150ydsと獲得ヤードは今シーズン最少だったが、そもそも投げるには最悪のコンディションの中で成功率65%超えと安定したプレーを見せた。
受け手のMPJは4回105ydsとキャリアハイの成績。
フィールドを横切り続けた昨シーズンの姿はなく、TDをもぎ取った4Qの28ydsレシーブはARIのDeAndre Hopkinsさながらであった。
この調子が維持できればシーズン1000ydsは超える。
とうとうTYの後継となるWR1が見つかったか。


■Leonard、テイクアウェイマシーン
現在チームはリーグ最多の16個のテイクアウェイを記録。
その内、8個に絡んでいるのがDarius Leonard。
この試合でも得意のパンチングでFFを演出。
ちょっとこのペースは異常である。
仮にこのままいくと126tkl 7FF 5Int 7FRとなるそう。DPOYですね、分かります。
これだけやってくれれば年20Mも納得というもの。


またようやくお目覚めしたのがXavier Rhodes。
SFの反撃を断ち切るIntを披露。
試合の中ではスピードで負けるシーンが目立ち安定感には欠けるが、まだまだ競り合いには強いことを証明。
こういう選手はNBやSにコンバートすると輝くことがあるのだがどうだろう。


■NEXT
TENとのラウンド2。
前回の対戦はWentzが足首の負傷で動けないハンデを与えてきっちり負け。
Wentzは好調な上、ようやくBraden Smithが復帰するとのことでベストの布陣が整いそう。
ここで敗れればプレーオフレースからの脱落がほぼ確実な情勢。
勝て勝て勝て勝てホームやぞ。

WEEK6 HOU戦結果

 

結果 HOU 3-31 IND
攻守が噛み合い同地区ライバルに勝利。
相手QBのMillsはルーキーながら落ち着いてコルツの弱点で あるミドル〜ディープを攻略。
一時は危うかった流れをディフェンスのターンオーバーで断ち切っ た。


■Gameball
Darius Leonard  7タックル(solo6)1PD 1INT 1FF 
クラッチな活躍で3点に抑えた守備陣を牽引。
MIA戦あたりから動きのキレが明らかに良くなっており、 ソロタックルが目立ってきた。


そしてなんと言ってもこのパンチングである。
2000年前半にCHIでカレッジスカウト部門に所属していた折 にあのCharles "Peanut" Tillmanを発掘した Ballardはこの特殊な能力を見 抜いていたのだろうか?
Leonard指名時に注目されたのが34インチのその腕の長さ であるが、身体的なアドバンテージもさることながら、対戦相手の ボールの持ち方、利き腕、 ファンブル歴などのフィルム分析の賜物が成果となって現れている ようだ。
デビューから44試合で11FFは2000年代のLBの中では最 多なのだとか。
活躍する場面も絶妙でここぞというときにボールの方から近づいて きてLeonardに奪われているようにすら感じる。
気が早いがこの状態が維持できればDPOYも狙えるだろう。
引き続き頼みます。


■パス守備受難は続く
スコアに対して不満と不安が残ったのがパス守備。
これはラッシュとカバー総じて、ということである。
負傷からPayeが復帰したDEは万全でないHOUのOLからで すらサックを奪うことができず、 6週終了時点でのプレッシャーレート (QBハリー+ ノックダウン+サック/パス回数)はリーグ最下位とのこと。
QBが余裕を持って投げられるということは、 被パスヤードもリーグでは下から数えた方が早い位置にいるのは当 然の結果であろう。
何度も申し上げている通りチームの構成上、 まず手を打つべきはラッシュからである。
ドラフト2巡のDayoがとうとう練習に参加したとのことで復帰 は近そう。
これでも結果が悪ければ・・・

カバーに関してはIsaiah Rodgersが頭角を表してきており、Ya- Sinが健康ならば両CBは安定しそうな兆し。
Rhodesは立場が危うくなっているか。
ランパスに存在感を見せていたFS Blackmonが今週の練習中にアキレス腱を断裂しシーズン終 了の報。
Hookerがいれば、というのは悪い冗談。
幸か不幸かコルツは春キャンプからSを多数お試ししておりストリ ートから拾える選択肢は多そうだが戦力ダウンは否めずこの先も頭を悩まされそう。


■Keep Running The Damn Ball
Jonathan Taylor 14回145yds 2TD
アベレージ10.3ydsは圧巻。
83ydsの独走TDランはフランチャイズ最長記録。
この先も数々の記録を打ち立てていくのだろう。
一線を抜けてからの爆発力はリーグ屈指。
OLとのコンビネーションも熟成されてきた感があり、 Qの復帰でさらに成績は伸びるはず。
また昨シーズン比でプレーアクション構成が増えているとのことな ので、 ランの脅威が高まれば相手ディフェンスに的を絞らせないことにつながる。

唯一の疑問は起用法のことで、 全くボールを触らなかったことが数シリーズあったと記憶している 。
これは昨年も同じ。
この試合では数回パスドロップがあったのだが、 パントをマフしたHines同様、 ミスに対する懲罰制度でもあるのだろうか?
消耗を考慮した起用法であれば良いのだが。


■2017年ver. Wentz?
Carson Wentz 11/20 223yds Av12.2yds 2TD RTG127.7
この試合もWentzは躍動。TYの復帰戦に花を添えた。

特に直近3試合のパサーレイティングはリーグNo1と絶好調。
これは完全にトップフォームを取り戻した感がある。

SBに進出した2017年と今シーズンのWEEK6までの成績を 比較すると一目瞭然。

2017年 1584yds (60%) Av7.65yds 13TD 3INT 5FMB RTG99.6
2021年 1565yds (65%) Av8.00yds 9TD 1INT 2FMB RTG102

やはりWentzを完璧に使いこなせるのはReichだったか。

■NEXT
ジミーGが復帰するSFオフェンスに蹂躙されてしまうのか。
SFはランディフェンスに難がありさらにKinlawが欠場との ことでランゲームになれば分がありそう。
当日の雨予報を味方につけ地上戦に持ち込みたい。

WEEK5 BAL戦結果

結果 IND 25-31 BAL

負けに不思議な負け無し。

欲しいところでTDを取り逃がしたオフェンス。

ソフトなカバーでLJの確変をブーストさせてしまったディフェンス。

シビアなシチュエーションでブロックを許した他、キックを外してしまったスペシャルチーム。

そして各ユニットを統率するコーチ陣。

全てにおいて、何かしら足らない要素があったということ。

 

今回は1点だけ。

 

■Flus続投の是非

この試合で叩かれまくっているDC Eberflus。

3QまではLeonardがゲームボール級の活躍を見せるなどBALオフェンスを抑え込んだが、4Qに入りキャッチアップでパスを多投され始めた途端にパスDが崩壊。

OTに入っても猛攻に耐え切れず逆転負けを喫した敗因としてその手腕を問われている。

DBに負傷者が相次いだ不運もあったが、それにしても簡単にパスを通され過ぎではあった。

特に後半+OTでのLJは29/32 335yds 4TDと確変状態。

彼自身の実力は言うまでもないと思うが、コルツのソフトなパスカバーが成績を底上げしているのは否めないだろう。

どうせやられるのならば、マンカバーに切り替えてブリッツを増やすくらいの振り幅は欲しいところであったがDB大量離脱による人員の都合で出すに出せなかったのか、そもそも引き出しになかったのか・・・

職責を問う声も強いようだが、まあ当座のところはこのまま行くしかないと思う。

やるなら内部昇格だろうが任せられるほどの候補はおらず、他所から引っ張ってくるなどもってのほか。

ロスターはカバー2に最適化されすぎており戦術的な変化にも耐えられないと思われる。

再三申し上げている通り、パスラッシュに活路を見出すしかない。

今週Payeが試合に出場することに加えて、Dayoも復帰が近いとの報があり今年のドラフト1、2コンビが存在感を見せることに期待している。

 

■NEXT

HOU戦に合わせたようにTYが復活。

ヒューストンキラーとも言える過去の活躍から期待は高まる。

先週、キャリア最高のレイティングを記録したWentzが好調を維持できれば、ディフェンスがこの状態でも勝利を掴むことができるか。

WEEK4 MIA戦結果

結果 IND 27-17 MIA

勝ちに不思議な勝ちあり。

相手のミスに助けられて今シーズン初勝利が転がり込んできた。

 

■Gameball 
Carson Wentz 24/32(75.0%) 228yds(Av7.1yds) 2TD 115.1 passer rating 被サック2

万全とは言えない状態ながらも危なげないプレーでゲームをコントロール
リードを奪ってからのラン比重を高めたプランも功を奏し初勝利を手にした。
成功率75%は今季最高、 かつアベレージもシーズン2番目の良さを記録しておりショートパ スに徹した訳ではないところはポジティブな傾向。
またプレーを決めにいく意識の高さは評価したい。
こちらのプレーではRPOでパスとなったら、 サックされるよう指示されたようである。
結果はというとラッシュをかわしてMPJへパスをヒット。
試合終盤にダウンを更新して勝利を確かなものにした。


このように、 持ちすぎることによるサックはもう仕方ないことなのだろう。
そういうプレースタイルだと思って割り切るしかない。
ここ4試合のTT(Time to Throw)とパス成功率を並べてみると


SEA戦 2.92  65.8%
LAR戦 2.90  64.5%
TEN戦 2.70  51.4%
MIA戦 3.02  75.0%


わずかな違いだが、 投げるまでの時間が長い方が成功率が高くなる傾向が見られた。


バーティカルなパスルートが多いコンセプトの都合やそもそもレシ ーバーの切り替え判断が遅い能力の問題を含んではいるのだろうが 、持たせておいた方が良いとは言えそうである。
結局、 オフェンスが上向くためにはパスプロを堅くしていく他ないと考え られる。


そういう点でFisherの不調は深刻。
MIA戦ではルーキーPhillipsに押されまくるシーンが多 々見られた。
確かにスピード、 パワーともに良いものを持っていると感じたが超級ルーキーならば 前の3試合まででサックなしということもあるまい。
Fisherが復活できないということになると今シーズンのパス プロ受難が続くだけでなく、 来オフの補強方針にも大きな影響を与えるため早いところトップフ ォームを取り戻してもらいたいところ。


■ディフェンス
WEEK4時点のディフェンスランクは
総合 24位
ラン守備 11位
パス守備 31位
と傾向が明確。
この試合もターンオーバーに絡み調子が上がってきたLeonar dを筆頭にフロント6はここまで健闘。
サック数こそリーグ31位と物足りないが存在感は示している。
当ブログではパス守備の低迷はこのプレッシャーの弱さに起因する としてきたが、 いよいよ擁護しきれないほどパスカバーの破綻具合が目立ってきた 。
不振に喘ぐのがRhodesで、復帰後は精彩を欠くプレーが続いている。
特にディープ守備が壊滅的でPIを献上してしまうシーンが目立つ。
今シーズン、チームで3つのPIは全て彼である。
コルツのベースであるカバー2。

原則としてCBの負担は少ないスキームであり、スピードは落ちてもサイズがあってランストップに長けたRhodesのような選手にはフィットしているはず。
しかし、弱点のディープ守備を補うためのカバー4、6への対応が難しくなっているか。

昨年はこのやらかしの代名詞だったYa-Sinが安定しているように見え、MIA戦ではそのYa-Sinの代役を務めたRodgersがまずまずのパフォーマンスだったことを踏まえるとCB内の序列は見直しが必要かもしれない。


■NEXT

今シーズン唯一のマンデーナイト。
BALはコルツ同様にランに強くパスに脆いディフェンス。
互いのオフェンスを比較すると
ラン コルツ<BAL
パス コルツ≧BAL
といったところか。

BALは両Tの出場が危ういとのことでLJが走るにしろ投げるにしろ、DLがポケットを潰して自由を奪いたいところ。
Wentzと心中で投げ勝つしかない。

WEEK3 TEN戦結果

結果 IND 16-25 TEN
相手に先行され何とかキャッチアップしていくもののオフェンスは低調。
ついにディフェンスが耐え切れなくなり止めの1発を食らって万事休す。
いつもの感じです。

0-3は10年ぶりとのこと。
そう、兄者ことPeyton Manningが全休したシーズンである。
2勝14敗でシーズンを終えたチームは全体1位指名権を手に入れ、兄者をリリースしドラフトでAndrew Luckを指名。
転機を作ったシーズンであった。
いまの成績が何かが起こる予兆ではないことを祈る。

 

■ターンオーバーレシオ+3

ディフェンスの個別の事象については言いたいことは多々あるが、数字としては十分奮闘したと言える。
Henryに113yds走られているがまあこのくらいは許容範囲だろう。
計算外だったのはTannehillのランか。
対面すると想像以上に速いのかなかなか捕まえられなかった。
抑えればパントなど重要な局面に限って走られたのでダメージはかなり大きい。
よもやよもや、である。

INTはLeonardとMoore、ファンブルリカバーはYa-Sinが記録。
3回のTOで2回は得点(TD、FG)に結びついたのでこれがなければもっと悲惨な点差になっていただろう。
INTに関してはTannehillの投げミスの部類に入るもの。
パスラッシュでQBを追い詰めて判断を狂わせたボールをいただく形にはまだ到達していない。

ファンブルの場面ではLeonardがボールパンチでFFを決めておりようやく体が温まってきたようにも思えるが、タックル数はまだまだ物足りずもっとプレーに関わってもらわないと困る。
またMcNicholsにTDレシーブを許したシーンでは恐らく間違ったゾーンをカバーしており失点の原因になったと考えられる。
この試合、Leonard以外にもカバーミスが散見されておりLB・DBの連携面は改善が必要だろう。

連携と統率という意味で、ここにきてWalkerJr移籍の影響を感じ始めているところである。

 

■パスラッシュ
ディフェンス最大の問題はここ。
DLによるQBサックはゼロ、QBヒットは1回。
これはBucknerが記録したものなのでDEとしてはゼロ。
序盤にPayeが負傷退場してからは両DEはほぼ存在感がなかった。
前回も述べている通り、4メンラッシュに固執する必要はなく5人、6人と人数を増やせばよいと思うのだが。
実際1Qのファーストシリーズではブリッツに入ったOkerekeがQBサックを決めている。
これを見てよしよしEberflusも改心したかと思ったがその後は通常運転。
結局投資をしていないパスカバーに負担がかかっているわけであり、戦力編成と方針がかみ合っていない印象。
もしこのままいくのであればチューニングが必要になる。
Richard Shermanが空いているようですがどうですか。

 

■ゴール前不振再び
この試合でも決定力不足は相変わらずで2回のgoal-to-goシチュエーションでTDなし。
同じく2回のチャンスできっちり2TDのTENとの差たるや。
前回のランランランで叩かれたことが応えたのか、今回はパスパスパスで応戦。
いやそういうことじゃないんだけどな。
解せないのはこの試合でスパークしていたJTをサイドラインに下げていたこと。
もちろんHinesも良いRBだが、その試合で当たっている選手はフィールドにいるだけで脅威ではないのか。
特に約8分半をかけて最終的にはFGに終わった3Q最初の66ydsドライブ、JTは4回32yds稼いでおり持たせてもよし、PAの囮に使ってもよしの状態だったはず。
相手がプレーを絞りやすいパーソネルの使用はこの不振の一因となっているのかもしれない。

 

■QB問題
その意味では「怪我持ちのQBの起用」も相手にとっては有難いシチュエーションだったのだろうか。
なんせ動けない。
スパイクのような投げ捨て、踏ん張りが効かず高く浮くボールを見ているとこれがベストな判断だったのか首を捻りたくなる。
いまのコルツOLがクリーンなポケットを作り続けるのは到底難しい話であり、Qの離脱もあって試合中に壊れるリスクはかなり大きかったはず。
ドラフト指名権を度外視しても、この状態で強行させる首脳陣も頭がアレとしか思えない。
Wentzは本当に頑張っている。
たしかにこの状態でも見事なパスを放ってはいた。
が、機動力のないWentzはほぼRiversであった。

 

■糞ジャッジ
最後に1点だけ。

これがPIじゃなかったらこの試合のPIは全部誤審だろうが。

■NEXT
鰤ちゃんとの邂逅。
ここを落としたらいよいよKayvon Thibodeauxが見えてくる