Horseshoe Roundup

NFLチームのインディアナポリス コルツを応援するブログです。

新DC Gus Bradley就任とその影響について

NFLは全17週を終えて終了。
昨日のプロボウルを以て21年シーズンのフットボールゲームは全て終了の運びとなった。
各チームの皆さま、お疲れ様でした!

 

■DC Matt EberflusがCHIのHCに就任
ここ何年かオフの定例トピックとなっていたEberflusのHC面談ニュース。
ようやくその時が来たり、シカゴへ栄転となった。
18年にマクダニのご指名でやってきたものの当の本人は約束を反故にしてチームに合流せず。
不幸な環境からのスタート且つ、3-4から4-3へのスキーム変更を行う大変な仕事であったがDarius Leonard、Kenny Mooreの能力を引き出してリーグ有数のディフェンス陣へまとめ上げた。
その手腕はCHIでも大いに発揮されるであろう。
Khalil Mackという、コルツでは出会えなかったモノホンのパスラッシャーをどう使いこなすのか。
来シーズンはCHIのゲームにも注目である。

そして彼に引き連れられ以下の面々もチームを離れることに。
※カッコ内はCHIでの役職
DBコーチ Alan Williams(DC)
CBコーチ James Rowe(DBコーチ)
LBコーチ Dave Borgonzi(同職)
アシスタントDBコーチ David OverstreetⅡ(同職)
それぞれの新天地での活躍を祈る。

■新DC就任までの経緯
Flus離脱の報からほどなくして伝えられたのはJAXのDC Joe Cullenとの面談情報。
その後、Jim Schwarz(TENのシニアディフェンスアシスタント)やChris Harris(WASのDBコーチ)らと面談があったようだが間髪入れずGus Bradley就任のニュースが舞い込んだ。

面談経験者から察するに
・4-3継続
・パスラッシュの改善
の2軸で人選をしていたのではと考えているところ。

また、BallardがSEAのディフェンススキームに惚れ込んでいたとの報道もあり、SEA人脈はポイントだったのかもしれない。

■Gus Bradleyという男
”あの”Legion of BOOMの創始者でありLEO、1High Cover3の潮流を作ったトレンドセッター。
リーグでも屈指のディフェンスグルと言って差し支えないだろう。
その手腕と合わせて人柄を絶賛する声を多く見かけるところも好印象である。SEAでの功績が認められてHCに就任したJAXでは花開かなかったが、DCとしての評価は変わらずその後もLAC、LVでDCを経験。
LVでは前年総喪失ヤードでリーグ25位(389yds/1試合)だったディフェンスを14位(337yds/1試合)まで引き上げた。
ちなみにコルツは16位である。

特徴として挙がるのは
・1High Cover3
・4DLによるラッシュ
・ブリッツの使用は稀
といったところ。
とにかく”Cover3ガイ”ということだが、確固たるフィロソフィーを持ちながらトレンドも取り入れたバリエーションを持ち合わせている懐の広さが彼の最大の魅力ではないかと思っており、Eberflusがまったく持ち合わせていなかったものでもある。
個人的には現時点で非常にワクワクできる人選。

 

■コルツへのスキームフィットは?
コルツ守備といえば4-3 Cov2(Tampa2)のイメージが強い。
しかし20年シーズンからは複数のカバーを使い分けており、実はCov3も使用率30%とそこそこ登場していたりもする。
来シーズンはよりCov3が増えることになるだろうが、当然特定スキームだけで戦うはずはない。
バリエーションとしてCov4、Cov2-Manも好むようなので1Highと2Highを使い分けながら、ということになるだろうか。

そしてレパートリーの幅はカバーだけでなくパスラッシュにも活かされる。
何といってもLVではサック数が前年21個から35個に増えた点は非常に期待したいところ。
LEOがその最たるポジションだが、DLのアラインで1対1のマッチアップを作るのが上手いのだろう。
コルツのDL陣はポテンシャルはかなり高いと思っているので現行戦力を最大化するにはうってつけの人物がやってきた。

ちなみにニッケルをベースとした場合のアラインはこんな感じ。(LAC時代のもので恐縮)

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ちなみにSEAでSAMを務めたのはBruice Irvin。
コルツではDayo、Banoguあたりに適正があるか。

 

■オフの展望
緊急度が高そうなのがCB。
奥への動きが増えると思われるのでスピード劣化が顕著なRhodes、Carrieあたりはリリースとなるだろう。
Ya-SinとRodgersの成長はあるにせよCBは頭数が少ない。
Bradleyと昵懇であるCasey Haywardあたりはプレーイングコーチ的な役割も兼ねての獲得はあり得る。
ちなみに今シーズンは32歳ながらほぼ全スナップ出場しておりままだガスは残っていそう。
ドラフトでも2-3巡を使うのは悪くないだろう。

また、負担が増えそうなFSはBlackmonの負傷の状態が気になるところなのでFAとなるOdumは残しつつも他に動きがあると予想。
ここはドラフトよりもFAを漁るか。
CB、SともにFAはなかなかの出物になりそうだが、まあBallardのことなので期待せずに眺めておくことにする。

 

個人的にはこのシステムでこそ輝きそうなMalik Hookerが復帰してくれれば言うことは何もないのだが・・・。