Horseshoe Roundup

NFLチームのインディアナポリス コルツを応援するブログです。

21年振り返りと来季の展望(QB)

21年振り返り
Carson Wentz(17/17試合出場)
PASS:322/516回 62.4% 3,568yds 27TD 7INT RATE94.6
RUSH:57回 215yds 1TD

Jacob Eason(1/1試合出場)
PASS:2/5 40.0% 25yds 1INT RATE16.7

Sam Ehlinger(1/1試合出場)
RUSH:3回 9yds


■トレードの評価

ここで取引内容を改めて整理。

①21年ドラフトにおけるコルツの3巡指名権
②22年ドラフトにおけるコルツの2巡指名権(条件付き)
 a.Wentzがオフェンススナップの70%をプレー且つプレーオフ進出
 b.Wentzがオフェンススナップの75%
 ⇒aかbどちらかを満たせば1巡指名権に変更
Wentzはほぼフルスナップ出場を続けたためW13の時点でbを達成。
レギュラーシーズン中に1巡指名権譲渡が確定。
コルツとしてはできるだけその順位が下がれば(=プレーオフ以降を勝ち進めば)上出来、という状況であった。

結果は周知のとおりでW15終了時点ではほぼ確実視されていたプレーオフを逃した。
PHIに渡るのは1巡16位。
この取引に勝ち負けがあるならば、負けも大負けで一気に帝愛の地下労働施設行きである。
21年シーズンにおける結果は失敗。
これは紛れもない事実。

 

■Wentzの評価

2020年のWentzはキャリア最低の成績でシーズンを終えており、こんな選手を獲得して大丈夫なのかというのが今シーズン開幕前の大方の見方であった。
プロ入り後のスタッツを並べると以下の通りになる。

2016 379/607(62.4%)  3,782yds  16TD 14INT  79.3

2017 265/440(60.2%)  3,296yds  33TD 7INT  101.9

2018 279/401(69.6%)  3,074yds  21TD 7INT   102.2

2019 388/607(63.9%)  4,039yds  27TD  7INT  93.1

2020 251/437(57.4%)  2,620yds  16TD 15INT  72.8

2021 322/516(62.4%) 3,563yds  27TD 7INT 94.6

スタッツ上はSBに牽引した2017年やMVP候補とも言われた2019年に匹敵する。
Reichの元で復活するはず、という期待には応えてくれたわけである。
どん底は抜け出した。
だがこの先にまだまだ上がり目があるかというと、そこは非常に疑問でやはり2017~2019年あたりが最大値なのだと思う。
年3,500~4,000yds投げて20TD取ってくれるリーグ中位レベルのQB。
これが個人的なWentzの評価。

 

■Wentzは不要なのか
ちょっと話題を変えて2021年のチームオフェンスの数字。カッコ内はリーグ内順位。
TOTAL 5,901yds(16位)
ラン 2,540yds(2位)
パス 3,361yds(26位)

獲得ヤードにおけるラン構成の高さは43%でリーグ2位であった。(1位はPHIの約44%)。
何が言いたいかというとコルツというチームはJonathan Taylorというタレントがいる以上、パスによる貢献はそこまで求められないはずなのである。
たまに見せる無茶投げをやめて、INT率が低い(リーグ3番目に低い)リスクの少ないプレーを続けてくれればコルツでならばまだプレーできると思う。
少なくとも22年シーズンまでは。

 

来季の展望
直近のGMとHCのメディアでの発言。

GM「Carsonが長期的なベストアンサーになるかは現段階では何とも言えない」
HC「彼がQBとして成功を収めると信じている。それはここ(コルツ)かもしれないし、ここではないかもしれない」

「Carson is our QB」とでも言えば良いところを敢えてこんな発言をするのでマスコミは大喜びしているが、逆に煙幕だと信じたい。

そもそも代わりがいなくないか?というのが所見。
今オフにFAとなる代表的なQBは
・Jameis Winston
・Marcus Mariota
・Teddy Bridgewater
・Mitchell Trubisky 
・Andy Dalton         
あたりが挙がる。これは無い。
また、メディアが騒ぐRussやRodgers獲得に必要な対価は向こう3年間の1巡とも言われている。
真偽の程は不明だがStaffordのトレードでも大枚を叩かなかったらしいBallradがこの手の取引に応じることは無いのでは。
今ドラフトのQBクラスを見ても明らかな即戦力級はいないようだし、そもそも1巡も無い。
そうすると消去法で残るのがWentzではないかと。

ちなみにカットした場合は13Mのキャップセーブ。
潤沢ではないが特別やりくりに困っているわけでもないキャップ状況で余剰を作りにいくのはいささか悪手に思える。

FAとドラフトで言えばWRとTEは豊作なようなのでサポートキャストを強化する方針の方が経済的にもチームの風紀的にも良いのではないか。
10yds前後のパスが少ないようなので手前でフリーになれる選手を組み合わせればスタッツはまだ伸びるかもしれない。

以上の理由から来季はWentz。
何だかんだ好きな選手だし残って欲しい。

まあこれでダメならReichもろとも解任で、Eric Bieniemy新HCのもとBryce Youngで再出発の夢を見る。